11:Upper structure triad②
Blues systemでのUST
USTはBlues systemにおいて本領を発揮します。
ブルースコードで最も使われるドミナントコード上に乗せられるUSTを考えます。
ドミナントコード=R + M3 +[5th any] + m7
ドミナントコードの成立を阻害する音は「11th」と「△7」です。
C7上で考えると「F」と「B」です。
USTはメジャートライアドを最優先で使用します。
全メジャートライアドで「F」と「B」を共に含まない物がUSTで使えます。
よって使えるものは「D」「E♭」「G♭」「A♭」「A」の5つです。
ルートからの相対度数では「II」「III♭」「V♭」「VI♭」「VI」となります。
不可のものでもCsus47にすれば「F」と「B♭」が使えます。
ブルーノートペンタトニックスケールを考えればF音は割と頻繁に登場しますので、候補に入れておきます。
これらも含め、使用不可のUSTもアプローチコードとしてならば用いることができます。
ハーモナイズの視点から見たUST
ルートからのインターバルでみたUSTをまとめてみます。
△7(B音)はドミナントコードを最も阻害する音です。
もしもメロディで用いる場合は、瞬間的なクロマチックトーンのみに限られます。
その場合のアプローチコードのUSTは、クロマチックアプローチとして用いるのが適切でしょう。
【補足】マイナートライアド
実践では9thへのUSTで「Vm」がよく使われます。
Blues systemにて、ドミナントコードに使われるマイナートライアドは、ほぼこれだけです。
【3-11 Etude1】
メロディにUSTでのハーモナイズを行ってください。
USTを用いたハーモナイズは以下のようになります。
コードに対するUST部分を確認してください。