5:Harmonizing実践③
実践 Harmonizing 練習曲
【3-2 Etude1】から③
最後の10小節目を見ます。
まずは前半部分です。
Bø7をLocrianで固定してしまうと「9」がノンスケールトーンとなり、「9」=Ap「♭9」=ApとApが連続してしまいます。
基本的にApは連続できないので、Bø7対応スケールに考えられる「Altered dorian」を考慮してメロディ1音ごとにスケール対応を変化させます。
こう捉えることで「9」=テンション→Bø7(9) 「♭9」=Ap→C6(STM)と処理することができます。
E7altの後半部分は音楽理論③第3回【重要】III7でのアプローチコードで示したように
- III7のときはスケールが重ね合わせの状態になっている。
- メロディの1音づつにIII7対応スケールが変化していて、その代表として元コードが付けられている。
ブロックコード中心のハーモナイズを行います。
【Tips】+7コードのRトップハーモナイズ
E7altの4和音使用ではE+7が一般的です。
しかし、Rメロの時には全音連続となりコードの響きとして使えません。
よってこの時にはE7へ変更になります。
10小節目のハーモナイズは次のようになります。
これで全てのハーモナイズが完了しました。
完成形は次のようになります。
Drop2とDrop3
実践において完成形のままではサウンドが重すぎる場合があります。
ハーモナイズを考えているときは全て1オクターブ以内の「クローズドヴォイシング」で行いましたが、これを1オクターブ以上の「オープンヴォイシング」に変更することにより薄く広がりのあるサウンドにできます。
Drop2
和音の上から2番めの音を1オクターブ下に移動します。
Drop3
和音の上から3番めの音を1オクターブ下に移動します。
Drop3を用いるのはクラスターが最下部にあるときだけです。
Drop2&3をHarmonize練習曲に用いると次のようになります。