7:Key調性と調号
変化記号
♯(シャープ) ♭(フラット) ♮(ナチュラル)
音名は鍵盤の白鍵部分が基準になっています。
この基準からずれた鍵盤を示すためにはこれらの変化記号を用います。
主に黒鍵を指し示すために用いられます。
理論的な理由で、白鍵部分をわざわざ変化記号を用いて表す時があります。(BをC♭、FをE♯など)
また、音名を本来の白鍵部分へ戻すときに♮を用います。
変化記号にはさらに特殊な記号で(ダブルシャープ:鍵盤2個分上)と(ダブルフラット:鍵盤2個下)があります。
これらも理論的理由で必要となる場合があります。
臨時記号と調号
音符の左に付けられる♯や♭は「臨時記号」と呼ばれ、ト音記号(音部記号)の右に記される「調号」とは区別されます。
臨時記号は次の規則があります。
- オクターブ上下には影響しない。
「その位置の音符」にだけ有効である。 - その小節内は有効で、繰り返し用いなくて良い。
調性 (Key)
メジャースケールがどの音から始まるかによって(つまりⅠの音の位置によって)調性が決まります。
すなわち、1オクターブ内の鍵盤の数と同じ12個分のKeyがあります。
メジャースケール
Ⅰの音の音名を用いて【Key of Ⅰの音】と表します。
例えば、クラッシックでの「ハ長調」は【Key of C】と書き、略して(:C)とも書きます。
なお、新標準音楽理論では短調表記をしません。
暗い曲でもすべて長調として捉えます。
「イ短調」は「ハ長調」と同じと見ることになります。
調号 (Key Signature)
【例2】Key of Eの曲では通常 F G C D の音を使うたびに♯をつけることになります。
この煩わしさを回避するために「調号」を用います。
調号を見ることでKeyが何であるか、どの音に♯または♭をつけたらよいのかがわかります。
通常の音楽状態(メジャースケールで音楽が作られている)では♯と♭が混在することはありません。
そして、この時は臨時記号が使われることもありません。
臨時記号が使われているのは、何かしらの変化(メジャースケールから一時的に転調している、違う音楽システムに移行した、もしくは音楽が間違っている)が起こっていることを示しています。