8:楽曲の構造要素・ストーリー作り
楽曲の構造要素と構造パターン①
ワンコーラスの構造は「A-B-サビ」となるものが最も典型的です。この他にも「A-B-A」 や「A-サビ」なかにはもっと複雑な構造を持つものがあります。
この[A][サビ]などを「セクション」「リハーサルNo.」などと呼びます。
楽曲作り、アレンジメントにおいて全体構造を考えることはとても重要です。
既存楽曲の構造を解析し、多くの構造パターンを蓄えておくことはアイディアの源泉になります。
[参考例] iRoid to be loved ―K-MASERA―
メロディのストーリー作り
一般的な「3rd-7th」メロディやアッパーな「5th中心、テンションリゾルブ」のメロディ、もしくは力強い「R-3rd」メロディなど、コードに対するメロディのインターバルポジションで印象は大きく変わります。
これに加え、もう少し長い時間軸でのコードに対する平均的なメロディポジションを考察します。
パラレルとアンチパラレル
メロディが十分動いているように聞こえていても、コードに対してインターバルがほぼ同じに動くものを「パラレルメロディ」と言います。
非常にポピュラリティの高い「覚えやすい」メロディ型ですが「陳腐・ダサい」ともなりやすく、このバランスを考慮してコントロールするべきメロディ型と言えます。
ポイントとしてScale tone motion下降系パラレルにすれば「哀愁感」、Scale tone motion上行型パラレルでは「高揚感」が生まれやすく、Bメロの部分やサビ前の助走などに使うと効果的なことがあります。
この形に逆らう動きになるのが「アンチパラレル」のメロディです。特にScale tone motion型でメロディのポイントを維持、もしくは逆行ベクトルにするとコードとメロディとの対比が生まれ、非常に印象深いメロディを構築することができます。
Diatonic dominant motion
パラレルメロディのイメージ
アンチパラレルはインターバルが変化していく
Scale tone motion下降系
パラレルメロディのイメージ
アンチパラレルはベクトルが水平、もしくは逆行する
etude5
Scale tone motion下降系でのパラレルメロディとアンチパラレルを書き分ける。その際 テンションリゾルブを要素として盛り込んでみる。
パラレル型
アンチパラレル型