3:フィルターとADSR
フィルターの種類
フィルターにタイプ名が記されていない場合はローパスフィルター(LP)であることがほとんどです。
そして12dB、24dB等の表記はフィルターのスイープ度合い(単に切れ具合という)を表します。
大体の音作りにおいてはローパスでほぼまかなえます。
そして少しハイパスを使うことがあるくらいです。
ローパス(Low Pass)
カットオフポイント以下の周波数音を通過。
明↔暗
ハイパス(High Pass)
カットオフポイント以上の周波数音を通過。
音が乾く
バンドパス(Band Pass)
カットオフポイント付近の周波数音以外を遮断。
レゾナンス値がポイント幅。
バンドレデュース(Band Reduce)
カットオフポイント付近の周波数音を遮断。
レゾナンス値がポイント幅。
ピーク(Peak)
カットオフポイント付近の周波数音を増幅。
レゾナンス値がポイント幅。
エフェクターのイコライザーにもフィルタータイプのモジュールが搭載されているものがあります。
エンベロープジェネレーター(ADSR)
シンセサイザーは[オシレーター→フィルター→アンプリファイアー]が基本構成です。
アンプリファイアーはシンセサイザーの主要モジュールですが、要はボリュームつまみです。
この音量を時間制御することにより、同じ音色でも聞こえ方は大幅に変化します。
鍵盤のノートオンからノートオフまでの音量の時間的変化を、制御するモジュールがエンベロープ・ジェネレーターです。
通常はアンプリファイアーに直結されています。
そして必要に応じてオシレータやフィルターにアサインして制御します。
エンベロープ・ジェネレーターのパラメータ
Technique1
FilterへのADSR制御 ー音の明暗をADSRで時間制御するー
[Tips]テクニック
■ADSRモード
Bassなどの音作りに音量を減らさずにフィルターを制御したいときに使う
■Delay + Rev
通常はディレイ音とリバーブ音は分けてMixするが、音によってはDelay→Reverbと直列で通したほうが臨場感が出る場合がある。
■レゾナンス発振音とキーフォロー
シンセ独特の音作りにFilterのレゾナンスは欠かせない。
軽く~中程度効かせて「ADSR via vel」で動かすとMoogに代表されるアナログシンセ特有の音が出る。
レゾナンスをさらに効かせて自己発振させてキーフォローで音階を付けてオシレーター音と混ぜるとやや金属的、幻想的、無機的な音が出る。
■ノイズとの併用
ノイズはFX音、Sci音(いわゆる効果音)によく使われる。
この時レゾナンス発振音と混ぜると音程があってなさそうな曖昧な音からハイハットに近い音まで出せる。
総じてパーカッシブな音に効果的である。
[Tips]
ノイズとモジュレーション系エフェクト (コーラス・フランジャー・フェイザー) はとても相性がいい。
フランジャーを緩くかければジェット効果に、フェイザーをゆっくりかければ宇宙空間のような音になる。