5:シンセサイザーの基本構造
シンセサイザーの基本構造
基本ラインモジュール
「オシレーター」「フィルター」「アンプリファイアー」
付随モジュール「LFO」「エンベロープ・ジェネレーター(ADSR)」
以上にて、シンセサイザーの標準的なモジュール説明が終わりました。
この他にも種々なモジュールはありますが、基本ラインモジュールのオプションや、一部を独立させた機能などが殆どです。
これらモジュールの搭載数や、モジュール同士への配線(パッチ)自由度などで各シンセサイザーの機能、性能が決まってきます。
ここでもう一度基本モジュールの図を見てみましょう。
モジュール搭載数によるシンセサイザーの性能差
例えば、オシレーターが2基以上の複数搭載されている場合、それぞれのピッチをずらして豊かな響きにする(コーラス/アンサンブル効果)、LFOが2基あればビブラートとフィルタースイープを独立して設定できるなど、モジュール搭載数が増えると、それだけ音作りの自由度が上がります。
しかし、その分操作するパラメーターが増えるので音作りの煩雑さが増えてしまいます。
また、シンセサイザーを高機能化するためにモジュールを増やせば、その分CPUへの負担が増えてしまいます。
求める音色にはどの程度の機能が必要で、必要モジュールは何かを判別できれば、音作り操作の高効率化とCPUリソースの節約につながります。
シンセサイザーの性能をインターフェースから読み取ってみましょう。
LogicPro搭載の簡易型シンセサイザー
LogicPro搭載の標準型シンセサイザー
シンセサウンドの解析ポイント
イメージする音をシンセサイザーで作成するために、どの程度の性能のシンセサイザーが必要かを理解することが大事です。
また、サウンドによってはシンセサイザーのみで作り上げられるものと、エフェクターを加える必要のあるものとがあります。
この中で、まず重要なポイントはオシレーター数によるサウンドの違いです。
オシレーター数によるシンセサウンドの違い
単発オシレーターの基本波形音を押さえる
- ノコギリ波(Saw)
- パルス波(Pulse)>スクエア波(Squar)
- 三角波(Triangle)≒サイン波(Sine)
- ノイズ(Noise)
単発オシレーター | 2オシレーター | 3オシレーター |
---|---|---|
ES1 ESM ESE ESP |
Retro Synth | ES2 |
複数オシレーターだからこそ作れる音