0:はじめに
はじめに
前章「新標準音楽理論②」にて、Major scale中心の世界におけるほぼすべてのコードワークスを網羅しました。
ミクロ転調における借用技法、セカンダリードミナント及びII-V化、Real minor scale systemとの融合、全Diatonic scaleと特殊系スケールを合わせた全18本のコード&スケール、全12音ルートの全コードファンクション、そしてBlues systemと、ここまでの習得にてメロディを支えるコードの役割に全て必要なスキルを身に着けたことになります。
「新標準音楽理論③」では主にHarmonizingを中心に、アレンジメント、メロディ構築へ更に役立つ技法を習得していきます。
これから学ぶ技法には新しく学ぶ要素・材料はありません。
全てこれまでの「新標準音楽理論①」「新標準音楽理論②」で学んだ材料にて説明されます。
そして「新標準音楽理論③」で学ぶ全ての技法を身に着けたときには「完全なる音楽の自由」を手に入れることができるでしょう。
そして、音楽の入り口と出口は同じところにあります。
その価値観の全ては音楽の中心核から醸成されているものです。
その全てを理解・体得したときに、真に「音楽の完全なる相対化」を知覚できます。
ここまでたどり着いて初めて「音楽を『真』に心の底から楽しむことができる」ようになります。
同時に、この新標準音楽理論で取り扱ってきた音楽のジャンル・フィールドとはどのようなものか「ポピュラー音楽」の境界線とは何か、そうではない音楽と一線を画している要素は何か、そしてなぜ画し分け隔てなければならなかったか、そのすべての疑問にも答えが出るようになります。
この新標準音楽理論③は、心底音楽を楽しみ切る!というただひとつの単純な理由でのみ成り立っています。
どうか学ぶ皆さんがこの喜びを共有し、沢山の方にその素晴らしさを伝え広めてくれることを切に願っています。