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2023年11月 12日

料理に大切なものから音楽制作を考える


料理に大切なものから音楽制作を考える

副理事長の加藤です。
先日、新しい試みとして、MPバル築地というイベントを企画して、開催しました。
広めのキッチンスタジオを借りて、北田理事長お得意の料理を囲みながら団らんする、いわば本当の意味での「サロン」を目指した企画です。

 

ミュージックプランツでは、音楽制作について学習する環境を完全にオンライン化してはいるものの、音楽制作を長年にわたって継続するには、リアルな接点も大切だと考えた上で企画実行しています。
次から次へと料理が出来上がっては、参加した皆さんがどんどん平らげていくのをみながら、私はふと、今回のタイトルである、料理に大切なものとは何だろうと考えていました。

 

 

しっかりした食材を使う事

簡単なようで難しいのが、しっかりした食材を使う、という第1の条件でしょう。
しっかり、という言葉は、高級で、高価格なもの、を指しているわけではありません。

 

作りたい料理が何なのか、なぜそれを作るのかに応じて、食材を買ってくるという行為は、大切な人に贈り物をするのに何を選ぶのかと同じくらい、実は高度なことなのだと私は考えています。
例えば、大切な人だからといって、背伸びをして高額なプレゼントをすればいい、というわけではないでしょう。
そんなことをしたら恐縮されてしまい、伝わるものも伝わらないでしょう。
食べる人が何を求めているのか、どんなものが好みなのか、どこでふるまうのかを考えながら、料理を完成させるのに必要な食材はじめ調味料を考えて買う、というのは、かなり大変なことです。

レシピ通りに作る事

料理が苦手な人に共通しているのが、
・分量を無視する
・間違った道具の使い方をする
・味を確かめない
だと、私は思います。

 

達人が目分量でおいしい料理を作れるのは、適当に考えているのではなく、目分量であっても正しい量を把握したうえで料理ができるからです。
また、調理器具を正しく使えるのかどうか。
これは焼きすぎたり煮すぎたりといった、火の強弱をちゃんと調整できないで失敗したことのある方は、たくさんいるでしょう。
せっかく、1つめの条件の「しっかりした食材」を選んだとしても、道具の使い方や食材を間違えたら、おいしい料理にはなりません。

食べてくれる人、機会を持つ事

個人的には、このあるなしが、一番の、料理の腕が上がるか否かの分かれ道だと思います。
どんな名料理人であっても、自分で作って自分で食べる、の繰り返しでは、おそらく継続はしないでしょう。
作った料理を食べてくれて、反応してくれて、評価してくれる人がそばにいるかどうかは、忘れられがちですが、とても大事な要素だと思います。
なにしろ、人の味覚というのは正直です。まずいものを食べた際の、人間の曇った表情というのは、一発でわかります。
評価のフィードバックがあるかどうか、すなわち誰かに食べてもらえるのかどうか、は、料理の腕だけでなく、次も作ろうと思えるかどうかのモチベーションにつながります。

 

これら3つが、私の考える、料理に大切な3要素です。
では、この3条件を音楽制作に当てはめて考えてみましょう。

音楽制作に当てはめて

1:しっかりした食材を使う事
楽曲制作をする際に、誰に聴いてもらうものなのか、何のための曲なのか、自分が大事にしたいことは何なのか、を考えた上で、制作を行えていますか。
次々と発売される新しいソフトや機材を、むやみやたらと大枚をはたいて購入する、ということを繰り返してはいませんか。

2:レシピ通りに作る事
正しく、機材をつかえていますか。
DAWの各種パラメータの意味を理解したうえで、つまみを回していますか。
あてずっぽうで、適当にいろんなつまみを回していませんか。
音楽理論を無視した、音符の使い方をしていませんか。

3:食べてくれる人、機会を持つ事
自分の作った作品を、聴いてくれるオブザーバーがそばにいますか。
そして、その人から、正直なフィードバックをもらえていますか。
誰に聴かれるかわからないまま、もくもくとただ一人で、作曲活動を続けてはいませんか。

以上のように当てはめてみました。
もし、一つでも、足りてないな、という項目があったら、ぜひミュージックプランツでの活動を検討してください。


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